2学期が始まりました。

今学期も、よろしくお願いいたします。

 

今年も暑い夏でした。

とはいえ、吹く風に秋の訪れも感じます。

 

さて、この夏は、私立小学校の研修のため大阪に行っておりました。

私はメディア教育を担当しており、SNSの活用を検討するため、Instagramを実際に扱う実習がありました。

そこで、「いいね」が欲しい気持ち、再生回数、表示回数を伸ばすことを意識してしまう気持ちが、わかった気がしました。

 

承認欲求に操られることの危険性は、皆様もお感じのことと思います。

しかし、人は社会的な生き物ですから、承認欲求を完全に無くすことはできません。

特に、個性尊重が前提となっている今、

「自分って、何だろう」

「個性って、何だろう」

そういう、つかみどころのない課題に直面しなくてはなりません。

 

そうなると、特に自意識の不安定な思春期、青年期には、数で明確に示される「評価」、それだけの人に見てもらったという「記録」に「自分」を感じ、支配されてしまうことがあるのも、無理からぬことと感じます。

 

そんな少し先の将来を見据え、小学生という段階に大切にしたいことは、

「実感する」こと

です。

小学生という、人格を形成する時期に、五感を通して、いろいろなことを実際に感じてほしいと思います。

 

たとえば、今日の朝の労作。

私が校庭を回っていると、あちこちで子ども達に呼び止められ、

「こんなに汗をかいた」

「あんなに草をつんだ」

「手がこうなった」

「自分たちで、これをやってみている」

など、たくさんの声をかけられました。

いろいろなことを、実際に感じてくれたと思い、とても嬉しくなりました。

 

 

 

 

 

 

このような、身近な、生活に直結した経験をし、実際に感じていることは、不安定な時期に立ちむかう、かけがえのない土台となります。

 

むさしの学園では、これからも、子ども達がいろいろなことを経験して、実際に感じること、そしてそれを教師が見守り、関わることを続けていきます。

 

涼しくなっていくのはホッとする反面、夏の終わりを感じてちょっと寂しくなります。

長い2学期です。

季節の移り変わりも含め、多くのことを経験し、実際に感じることを支えていきます。

今学期も、よろしくお願いいたします。

<校長ブログ093>子ども達が実際に体感することを大切に