小学生という人格の基盤が培われる時期に、よい人間関係を育むことは、とても重要なテーマです。

 

では、どうすればいいのか。

むさしの学園では、こんなことを大切にしています。

 

1.伸びやかな空間で、自由に過ごすことができる場を整えること。

あれやこれやと、制約の多い場では、心の奥底から伸び伸びと、人と過ごすことができません。

常に、正しさや人目を気にしていては、息苦しいでしょう。

まず、伸び伸びと過ごせる環境に身を置くことが必要です。

むさしの学園には、野川の時間があります。

緑豊かで、伸びやかな空間、自然に放たれることで、心が大きく広がり、他人も、自分も認めることができる素地が培われます。

 

2.常に大人がいる、少人数の環境であること。

よい関係が育まれるためには、衝突も含め、いろいろな経験が必要です。

その過程では、適切な大人の介入、大人の存在が重要です。

むさしの学園には、職員室がなく、教師は常に子ども達と過ごします。

 

そして、少人数であること。

子ども達は、クラス全員の存在を実感することができます。

「あの子、いたとは思うけど、話した記憶はないな~」

などということがありません。

また、教師も、子ども達の微妙な表情の変化などに気付きやすくなります。

 

3.一緒にいる時間が長いこと。

臨海学校で寝食を共にする経験も含め、朝から晩まで、一緒にいる時間が長いのが、学園の特徴です。

少人数でもありますから、その分、関係が密になります。

小学校で築かれた関係が一生続くことも珍しくないのです。

 

私自身、以前ほどではありませんが、今でも連絡を取る同級生もいます。

大学生の頃などは、時間もあったため、学園時代の友人とよく食事に行ったり、遊びに行ったりしたものです。

そんな話を大学の友人に言うと、

「よく小学生からの友達なんて、いるね!」

と驚かれたのを覚えています。

 

4.たくさん遊ぶこと。

一緒に遊ぶこと。

これが、一番の仲良くなる源です。

教師と子ども達も、一緒に遊ぶから、関係が自然なものになるのです。

 

むさしの学園では、授業の後、10分間の休み時間を取り、外で遊びます。

可能な限り、教師も一緒に遊びます。

もちろん、サッカーやドッジボール、鬼ごっこなど、体を動かすことも素晴らしいですし、一方で、花壇で虫を探していてもいいのです。

 

楽しく遊んだ後の、すがすがしい笑顔、満足げな様子を、このブログを読む方なら、お分かりだと思います。

そんな時間を共有していると、自然と関係は深まっていきます。

 

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むさしの学園では、一人一人の個は、神様から与えられた最善のものであるということを前提にしています。

だからこそ、私は私、あの子はあの子、としてそれぞれの人柄、存在が、それぞれに並立することができるのです。

これは、

・「埋もれてしまう」ということがない

という言い方もできますし、

・過剰に人に合わせる必要がない

とも言えます。

 

むさしの学園の教育、野川の時間や臨海学校、教師が常に子どもと過ごす、職員室のない学校などに共感できても、少人数であることが不安、という方もいらっしゃるでしょう。

その不安は、もっともなことだと思います。

ただ、学園では、少人数だからこそ、できること、魅力になることに目を向け、他人も、自分も大切にできる、豊かな人間関係が育まれるよう、努めています。

<校長ブログ034>人間関係を育む環境とは