むさしの学園小学校では、卒業式が執り行われ、6年生が巣立っていきました。

彼ら一人一人が、自分らしく過ごせるよう祈ります。

 

校長の式辞を以下に掲載いたします。

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聖書<マタイによる福音書 5章41節から42節>

人、もし汝に一里行くことを強いなば、共に二里行け

汝に請う者に与え、借らんとする者を拒むな

 

本日、保護者の皆さま、ならびに同窓会会長・円谷洋一様のご臨席を賜り、皆で卒業式を執り行うことができますことに、まず御礼申し上げます。

 

6年生の皆さん、ご卒業、おめでとうございます。卒業にあたり、皆さんを少しでも励まし、勇気づけたいと思い、お話をさせていただきます。

 

3月に入ると、春の訪れを感じます。そんな春の訪れを校長室で感じるのは、音楽室から卒業式向けの曲が聞こえてくる時です。讃美歌が380番になり、送別音楽会の練習が始まります。その中で、皆でおとといも歌った「生きているから」という曲の歌詞に、私は励まされています。

 

いつも喜びにあふれ、笑顔でいられたらいいと思いますが、悲しみやさみしさ、悔しさ、そういう気持ちを全く味わわないということは、ないでしょう。

でも、「生きているから 感じることができた」という歌詞を聞くと、どんなことも認めてもらえたような、許されたような気持ちになります。

 

この「感じることができた」ということは、「経験することができた」とも言えます。

ある人が、人生の目的は、経験することだ、と言っていましたが、生きていれば、いろいろな経験をします。

 

あることをして、とても嬉しかったのなら、同じようなことをした人と心の底から一緒に喜ぶことができるでしょう。また、それをとても悲しく感じたのなら、同じようなことをした人を励ましたり、その気持ちを一緒に味わったりできるでしょう。すると、あなたの周りには、自然と人が集まってくるのではないかと思います。

 

これから、皆さんはいろいろな経験をします。嬉しくて飛び跳ねてしまうようなことも、恥ずかしくて、人には言えないようなことも、そのすべてに価値があるということです。だから、安心して、これから先の生活を生き生きと、自分に正直に過ごしてもらいたいと私は思っています。そして、いつでも応援しています。

 

最後になりましたが、保護者の皆さま、大切なお子様をむさしの学園に託してくださり、本当にありがとうございました。皆さまのお支えにより、今日という日を迎えることができました。6年間のご協力に心から御礼申し上げます。ありがとうございました。

卒業式の話